あなたは大丈夫?犬を飼ってない人から嫌われる迷惑行為3部門!

f:id:oka003:20190501061031j:plain

突然ですが、あなたは、『犬の行動』を他人がどのように感じているかを考えたことはありますか?

 

犬を飼っている飼い主さんにとって、

 

「犬だから仕方ない!」

「むしろ、それが可愛い!」

「というか、それが普通!」

 

と思うような(むしろ当たり前すぎて何も思わないかもしれないような)『犬の行動』は、

犬を飼っていない人にとっては

 

「めちゃくちゃ迷惑!」

「なんであんなことするの?」

「普通はありえないけどな…」

などなど…

 

迷惑だったり、嫌な印象を持たれたりしていることって世の中に結構あると思います。

 

今回は、そうした“飼い主”と“犬を飼っていない人”たちの間に起こりがちな認識の違いに焦点を当ててた記事を書いていきたいと思います!

 

飼い主の方は、知らず知らずのうちに迷惑をかけていないか要チェックです!
また、犬を飼っていない方にも、実は「犬が生きていくためには仕方のないこと」もあるので、そうした理解を深めるためにも是非ご一読していただければ幸いです!

認識の違いが起きがちな場面

今回の記事では、『犬(やその飼い主)の行動』に対する飼い主と非飼い主の認識の違いを、迷惑行為が起きやすい場面別に説明して行きたいと思います。

 

 

『散歩中』に起きやすい迷惑行為

『公共の場』で起きやすい迷惑行為

その他の迷惑行為に感じられやすいもの

 

 

の順にご紹介していきますので、飼い主さんたちは自分に当てはまるものがないかチェックしながら読んでみてください!

 

『散歩中』に起きやすい迷惑行為

まずは散歩中に起こり得る状況から見ていきましょう。

散歩中に起きやすい、飼い主さんと犬を飼われていない方との認識の違いには以下のようなものが挙げられます。

 

1.狭い道でもリードを目一杯伸ばして犬を自由に歩かせる

これは普通に人とすれ違う時でもそうですよね。狭い道で人とすれ違う時は、少しずつ避けあって譲り合いますよね。
犬を連れている時も当然同様で、道が狭いならばリードを短く持つなどの気遣いは必要ですよね!
また、「犬が苦手」など、犬に恐怖心を抱いている人もいるかもしれないので、すれ違う際には誰彼構わず飛びついたり吠えたりしないような対策も必要です。

 

2.他人の家の前など、不適切な場所で排泄をさせる

これも言語道断ですよね。処理をすればいいというものではなくマナーの問題ですよね。マーキングでも、もちろんダメです。
犬がトイレを行くタイミングを把握して、他人の迷惑にならない場所で処理をしましょう!

 

3.曲がり角などで犬が先行して飛び出す

これは意外ときにされていないので、要注意なものです。
犬が先に飛び出すことによって、予期せぬ事故を誘発してしまいます。
(例えば、交通事故の原因や、犬が子供を傷つけると言った傷害の原因に…)
常に飼い主さんは、犬と周囲の状況を把握して安全なお散歩に努めましょう! 

 

4.相手の許可なく、犬同士を挨拶させようと犬に任せ引っ張らせて他の犬と近付ける

以前の記事にも書かせて頂きましたが、犬も人間同様、犬同士の『相性』があります。
会いたくない犬・近くに寄りたくない犬がいるので、自分の愛犬が他犬に対して拒否反応を示していたら無理に接触させないようにしましょう!

 

5.他の犬・バイク・子供に吠え掛かる

吠え掛かられるのは誰だって良い気持ちはしません。

バイクや他の犬に飛び掛かって、他の人を巻き込んでしまったり、事故になる可能性もあります。

 

6.他人に喜んで飛び付くのを止めない

犬好きで、「いいのよ」と言ってくれている人にが多いのも確かにあります。
しかし、①でも書いたように世の中『犬好き』な人ばかりではありません。

もし、愛犬が人懐っこくて、誰彼構わず飛びかかるようなら、きちんとそれを制しながら節度を守ったお散歩をすることが大切です。

 

7.自転車で散歩する

これは意外と住宅街で散歩をしている方に見受けられる現象ですね。

効率やスピードを重視したり疲れるのを回避しようと、自分は自転車に乗って愛犬のリードを引っ張るということをするのは(自明ですが)とても危険です!

犬が何かに驚いて急に全力で走り出した時、<strong>周りにいる人をリードごと巻き込んで事故になる恐れがあります</strong>。

このように自転車での散歩は思わぬ大怪我につながる可能性が高いのでやめるようにしましょう!

 

8.排泄の後、土を蹴って散らかすのを止めさせない

犬の排泄物が染み込んだ土を巻き散らかされたら、誰だって嫌じゃないでしょうか。

 

9.場所を選ばずに、犬同士を遊ばせる

犬同士を遊ばせること自体はとてもいいことです。
またドッグランなど、犬同士の交流の場は、正しい利用方法を覚えて積極的に使っていきましょう!(ドッグランについてのリンク)。

 

ただし、いわゆるTPOをわきまえずに、犬同士を遊ばせていると他の遊んでいる人の迷惑になってしまう場合があります。

例えば、公園でおもむろに犬同士を遊ばせていて、犬たちが興奮状態になって、他の遊んでいる子供たちに噛み付いたりするかもしれません。

そうした、『遊び場の環境』をしっかり把握して遊ばせることを忘れないようにしましょう!

 

10.相手の許可なく、犬に触ろうと手を伸ばす

これもよく誤解されやすいポイントですね。
いくら相手のワンちゃんが可愛いからと言って、無断で触ることは基本的にはよくありません。初対面の人間が嫌いな犬もいますし。

何より、常識的に考えて、これが人間だったら“痴漢”ですよね?

もし相手の犬と触れ合いたかったら、きちんと許可を取りましょう!!!

人間が、可愛いワンちゃんだから触りたいと思っても、他人が苦手な犬かもしれませんし、上から手を伸ばされる恐怖から噛み付く学習をさせてしまう可能性もあります。

きちんと相手の飼い主の方に、触っても良いか許可をとりましょう。

 

11.相手の許可なく、犬に食べ物を与える

これも言語道断ですね。

アレルギーや体重制限など、その個体によって食べられるもの・食べていいものも異なります。飼い主さんの許可なく勝手に餌付けをすることはやめましょう。

 

 

以上、散歩中に起こりがちな『認識の違い』でした!

認識の違いというか「当たり前」と感じるようなものから、意外と思われるものまで様々あったと思いますが、人によって感じ方はそれぞれ多かれ少なかれ変わってきます。

自分が見落としていたような場面に関しては、次回以降気をつけながらお散歩してみてください!

 

 

『公共の場』で起きやすい迷惑行為

次にカフェや公園など公共の場を考えてみましょう。

公共の施設などは、より人間や他犬との接触が密になります。

そうした接触の際に起きがちな問題を正しく認識していきましょう!

 

 

1.公園でブラッシングをして抜け毛を放置する

ブラッシングをすれば、当然毛は抜けます。
「公園でブラッシングをするな!!!」

とまでは言いませんが、ブラッシングをした毛を放置されて気分のいい人はいませんよね。

まして、周辺にアレルギーを持っている方がいたり、その後その施設をアレルギー持ちの方が利用したら、命に関わる問題になりかねません。

 

屋外などでブラッシングをする際は、そうした危険性をきちんと配慮して行いましょう!

 

2.公園のベンチに犬を乗せる

これは意見が分かれるところだと思います。

ただ日本人はかなり潔癖なところがあるので、

「野外を土足で歩いたまま、椅子(ベンチ)の上に乗せないでほしい!」

という方も多いと思います。

なので、できるだけ犬はベンチに直接乗せず、載せるのであれば、膝に抱えたり、シートをひいてその上に乗せてあげるのがいいでしょう。

ただ、シートを敷く場合は材質を吟味しましょう。

トイレと勘違いして、脱糞等されてしまうとさらなる被害を呼びますので…

 

3.カフェの椅子に直に犬を座らせる

ドッグカフェなど、動物が一緒に食卓を囲めるレストラン・カフェなどでも、なんでもありというわけにはいきません。

人間用の椅子に直接犬を座らせて欲しくないお店もあると思います。

そうした場所では、当たり前ですが、お店のルールや店員さんの説明などに従って対処していきましょう。

 

4.カフェのテーブルから犬にモノを食べさせる

  人間が使用するように設計されたテーブルから、愛犬に食事を運んでいると、

「上(テーブル上)に食事がある!」

と犬は学習し、自らテーブルに上がろうとします。

 

 こうすると、テーブルは衛生面が悪化してしまい、お店も・飼い主さんも・次使うお客さんも全員が不快な思いをしてしまうのでやめましょう!

 また、テーブル上の食べ物を食べさせないのは、次に紹介する危険事項を防止するためでもあります。

 

5.人と同じ食器やスプーンなどで犬に食べ物を与える

  基本的にドッグカフェなどでは、人間用の食べ物・容器と犬用のそれらとは分けられています。
これには、きちんとした理由があり、『人畜共通感染症を防止するためなんです。
言うなれば、『O-157』を発生させないよう衛生管理に努めるのと同様に、『人畜共通感染症』を発生させないように人間の食物・容器と犬の食物・容器は分けられているので、それを無視して、料理・容器を共用しないように気をつけましょう!

 

6.カフェの中でマーキングしてしまう

これは問題外ですよね!!!
カフェ・レストランは衛生第一です。
マーキングの問題はトイレを済ませておけば解決できる問題なので、入店前にきちんとトイレを済ませて起きましょう!

 

 

以上が、公共の場所で起きやすい迷惑行為になります。

繰り返しになりますが、公共施設は他の人間・犬との接触が増える場面なので、相対的に問題も増えます。上記点に気をつけて、楽しく交流できるようにしていきましょう!

 

 

 

その他の迷惑行為に感じられやすいもの

ここまで、『散歩中』・『公共の場』で迷惑に感じられやすい場面についてみてきました。

最後に、上記2場面には分類できないけれど、よく迷惑行為が起きがちな場面について解説して行きたいと思います

 

 

1.運転中に犬を抱っこしている

実はこれ、れっきとした『法律違反』なんです。

犬だけに限らず、運転席に運転手以外が座ることは法律で禁じられています。

車で愛犬をどこかに連れて行く際は、きちんとケージに入れてあげましょう。

その方が、愛犬にとっても安全です!

 

2.車の中から犬が顔を出している

ハイ。実はこれも『法律違反』なんですねー。

実際に、

「車内から顔を出している犬に驚いてバイクが転倒した」

という事故も起こっている危険なものです。

 

万が一、犬が窓から外に出てしまったら大事故につながります。

絶対に犬を車の窓から覗かせることはさせないようにして、ケージの中に入れてお出かけしましょう!

 

3.車の中から犬がずっと吠えている

上記と同様で、隣を通りかかった車・バイクなどに吠えかかってしまったら、大きな事故の元になりかねません。

また、犬もリラックス出来ている状態とは決して言えません。

車の中では、刺激にさらされない環境を作り、犬自身も落ち着けるようにしましょう。

 

 

 

終わりに

f:id:oka003:20190501061051j:plain


 

いかがでしょうか?

どちらかというと、『飼い主が盲目的になりがちな部分』を多く取り扱いましたが、中には

「そんなことが迷惑になってたんだ!」

と思うようなこともあったかもしれません。

 

 

愛犬家だからといって、皆同じ感覚を持っているわけではないですし、迷惑に感じることも多種多様です。

また、飼い主だけに限らず、世の中には犬を苦手に感じている人もたくさんいます。

そんな人たちにも、犬を倦厭されずに受け入れてもらえる世界になったら嬉しいですよね!

 

そのためには、互いに気を使った最低限のマナーが必要です。

今回ご紹介したものは、認識に違いがあるもののごく一部です。

みなさんの日常の中で、

「あれ、これってもしかして迷惑かも…」

と思うことが大切ですので、日々の中で周りを観察しながら生活してみてください!

 

 

 

【栗林 純子】

空ドッグスクール

1972年生まれ。国立大学卒業後、大手金融サービス業の会社員を経てドッグトレーニングの世界に入る。家庭犬訓練所に入所し、実務経験を積む。ドッグスクールのインストラクターを経て、クリッカーレーニングを学ぶためにイギリスに短期留学。2004年に「空ドッグスクール」を立ち上げ独立。その後、犬の行動学を学び、米国CCPDT(Certification Council for Professional Dog Trainers)認定CPDT-KA国際ライセンスを取得。現在JAPDT(日本ペットドッグトレーナーズ協会)の事業企画委員を務める。空ドッグスクール代表兼ドッグトレーナー。

 

著書:犬から見える飼い主の姿